ほくろと癌:ほくろ取りで失敗しないためのほくろ情報

ほくろは癌になるの?

ほくろ取りを自分ですると癌になる!などという話しを聞いたことはありませんか?
また、大人になってからできたほくろは癌だと思っている人もいるかと思います。

ほくろに似た癌で「悪性黒子腫」がありますが、これはほくろが癌になったものではありません。
科学的、医学的見地から見てもほくろは癌にならないという報告がされています。

もともとほくろには、細胞メラノサイトが皮膚にあって、それが紫外線などの影響で活性化され、ほくろになります。
悪性黒子腫も、もともと癌になる細胞が体の中にあって、それが何らかの形で活性化され、悪性黒子腫となるのです。
なので、ほくろが癌に変化していくというわけではないのです。

中には、一部のほくろは何らかの刺激を受けて癌化すると考える医者や科学者もいるようです。
ところが実証例はほとんどなく、ほくろが癌になるという現象は極めてまれなことだと考えられています。

そうは言っても、ほくろ取りをしようと自分でほくろをいじったら、おかしなことになったという人もいることでしょう。
ほくろは良性の腫瘍で皮膚の一部ですから、汚い手で皮膚をさわったり、傷つけたりすれば化膿することもあります。
おそらくそこから、どんどん話しが大きくなっていき、癌になるなどというような話しになっていったのでしょう。

このように、自分でほくろ取りをして癌になるなどということはほとんどありませんが、化膿した場合や気がかりなことがある場合は、すぐに病院へ行くようにしましょう。
せっかくきれいにほくろ取りができるというのに、自分でいじくったために、取り返しのつかないひどいことになる可能性もありますので。

ほくろと癌/メラノーマ

「ほくろ癌」と言われているメラノーマを知っていますか?
これはメラノーマがほくろに似ているから、そう呼ばれるようになったのです。

ほくろ取りをする際に、初めてほくろをまじまじと見て、なんだか普通のほくろと少し違うなと気がつくかもしれませんね。
しかしその時では、時すでに遅しで取り返しのつかない状況になっているかもしれません。
そうならないようにするためにも、メラノーマについて少し勉強しておきましょう。

メラノーマは皮膚癌の1つで、急速進行性のとても危険な癌です。

メラノーマには悪性黒子型、末端黒子型、結節型、表在拡大型の4種類あります。

日本でよく見られるのが末端黒子型です。
これは、足の裏や手の平などにできます。

欧米で一番多いのは悪性黒子型です。
よく体に変なほくろがあるので、メラノーマではないかと心配している人が多いようですが、この皮膚病は白人に多く見られ、日本人のような黄色人種には、あまり見られる病気ではありません。
特に際立って見られているのが、アメリカやオーストラリアで、1990年には、アメリカでは35000件もメラノーマが確認された。

日本人のメラノーマの発生確率は、10万人に1.5〜2人と言われています。
国際医学情報センターの調査報告によるとメラノーマが発症する危険性が高いのは、白人で、20歳以上で、青い瞳で、髪は赤か金で、そばかすが多い人などがあげられています。
日本人は、これらの条件にはほとんどあてはまらないので、今はそれほど発症していません。

しかしたとえ日本人でも家族にメラノーマ患者がいたり、日焼けサロンに通っていたり、紫外線をたっぷり浴びるような状況にいたりする人は、発症する危険性が高いそうです。

ほくろ取りをする前に、これはもしかして癌かも?と一度は不安になったことがある人もいるでしょうが、日本人にはそうめったに発症するものではありません。
万が一の場合もありますが、過度な不安や心配をもつことはやめて、まずは落ち着いて焦る気持ちを沈めてください。
そして安心してリラックスした状態に戻ってから、自分のほくろをよーく見て、あるいは病院で診察してもらって、確実にほくろとわかってから、ほくろ取りにトライすると良いでしょう。

ほくろとメラノーマを見分けましょう

よくほくろをメラノーマと勘違いする人がいますが、同じように見えて実は同じものではありません。
片方は良性で片方は悪性です。

では、どうやって見分けたらよいのでしょうか?
これからほくろ取りをしたいと思っているけれど、もしかすると自分のほくろは、メラノーマかもしれないと心配いる人もいることでしょうから、ほくろとメラノーマの見分け方を紹介したいと思います。

メラノーマ・・・初期のうちは普通のほくろのように見えます。
        急性進行性の皮膚癌で、急に大きくなったり、色や形が変化したりします。
        形はいびつで、左右の対称性はありません。
        盛り上がっているところやそうでないところもあります。
        境目がいびつでシミが広がったような感じになります。
        出血や膿が出たりします。
        白人に多く見られます。 
        日本でも少しずつ増えてきていますがまだ発症例は少ないです。

ほくろ・・・形は大概円形や楕円形で、左右対称の丸い形になっています。
      色は一様です。肌の色との境目もはっきりしています。

メラノーマとほくろの見分け方を少しは理解できたでしょうか。
メラノーマは発生後、数ケ月のうちに急速に進んでいき、あちこちに転移する可能性のある怖い皮膚癌です。
早期のうちに発見することがとても重要なポイントですが、まず今、私達にできることは、鏡を見たり、体を見たりして、ほくろの大きさをしっかり把握しておくことです。
これからほくろ取りをしようと思う人やまだどうしようか迷っている人は、癌なんて自分には関係ないとは思わずに一度よく自分のほくろを観察してみて下さい。
もしかするとそれが単なるほくろ取りではなく、癌治療になってしまうかもしれないのですから。

しかしそれがただの勘違いで、単なるほくろであったのならば、ぜひほくろ取りにチャレンジしてみてください。
きっと今までとはまた違った自分を発見でき、楽しくハッピーな生活を送れることでしょう。

ほくろ取りをしたら癌になった

「ほくろ取りをして数ケ月後に亡くなった」とか「ほくろ取りをしたせいで、ほくろが癌になった」とかいった話しを聞いたことはありませんか?
これは、取ったものがほくろだったのではなく、本当はもともとメラノーマだったからです。

自分の体にある全てのほくろについてわかっている人はどのくらいいるのでしょうか?
ほくろの大きさ、色、形、位置などをしっかり把握している人はきっといないでしょう。
初期の段階のメラノーマは普通のほくろのようにしか見えません。
なので、メラノーマをほくろだと間違ってしまう人がいたり、自分では見えない位置にあったりするため、そのまま放っておいて気がついたときには、時すでに遅しというパターンがたくさんあるようです。

また、癌の細胞は、刺激を受けることによってあちこちに転移します。
メラノーマはもともと進行が早い癌ですがレーザーやその他の方法でのほくろ取りという刺激を受けた為に取り除いたほくろ(本当の正体はメラノーマ)が転移してしまい、間に合わなくなってしまったというこも多々あるようです。

そしてこれがきっと「ほくろ取りをすると癌になる」と思われるようになってしまった原因なのでしょう。

ほくろ取りをしても決して癌にはなりません。
しかし間違ってメラノーマを取ってしまった場合は、生きるか死ぬかの重要なことにかかわってしまうことになります。

ほくろ取りをする場合は、必ずほおくろが「良性黒子腫」であること、そして「悪性メラノーマ」ではないことをきちんと確認してからトライするようにして下さい。